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「クチコミリレー食街道REPORT」

第9回(1999年12月号)
北のスープの味はいかに……


慣れた味・新しい味

 第7回の「クチコミリレー食街道」は、北海道産の素材を生かしたスープを選考の対象とした。今回から長い間ホテル業界で仕事をし、現在も外食産業で指揮をとる縄田圭一さんも選考に入った。
 推薦された品々は表の通りである。
 湯煎するもの、半固形のものを出し汁に溶くなど、テーブルの上に置かれた卓上コンロは大きめの鍋を乗せ、大奮闘。

コーンポタージュ
 「おいしい北海道」(サッポロウエシマコーヒー梶jは、パッケージの大地と青空がスープのパッケージと合わないという指摘と、粉末スープとしては美味しいという意見もあったが、全体的には評価が他社を上回ることができなかった。他の2社は共にホテルのブランドを生かした商品であった。1社は老舗の味を発揮し、選考者も味に慣れていたが、新しい味を提供したいという意見が強く、『北海道(だいち)の恵み』(札幌東急ホテル)を推薦することとなった。ただし、パッケージデザインと中身の袋(湯煎をしてから食べるわけだが、現状では取り出す際に不便)の形態への注文、甘みを抑えた方がいいなど意見がだされていた。なお、こうした製品を味比べする場合は、生のコーンから作った最も基本的な味、コーンもどの種類を使ったかなどの条件を明示して比較すべきとの意見もいただいた。

オニオンスープ
 ホテルの2製品に比べ粉末のスープではハンディがあると思われたが、この日の参加者にとって潟Oリーンズ北見の「オニオンスープ」は東京でも評判の売れ行きとの情報を納得させた。価格面での高い評価が、「朝食に手ごろ」とか「粉末であることを考慮すると美味しい」という選者の評価につながったといえる。他の2製品は、それぞれ「たまねぎがたくさん入っている」「自然な味がする」など一定の評価を得ていたが、デザイン・価格などの個別の項目で難点が示された。
 このほかにも潟Oリーンズ北見の製品(ベジタブル・クラムチャウダー)も好評で、オニオンとミックスにした状態で本州の選者に送りたいということになった。特にパッケージデザインなどの面でディテールまで吟味されているという声が高かった。ただし、塩味が強いという意見もあった。

ラーメンスープ
 秘伝シリーズは、醤油、味噌に比べ湯麺の評価が高かった。実際、このシリーズの各アイテムは外食産業からのオーダーもあるということで(湯麺は出荷はしていない)、評価する人の「舌」はどこか共通するものがあるのだろう。「あっさりした中に辛みがあって良かった」という声が代表的なものとなる。すでにこの商品を利用している選者からは、3人前を4人分にするとか、スープに仕立てて使うなどの具体的な話も出された。
 次に定番となっている缶入りの「華味」シリーズは、発売以来40年というロングセラーになっている関係から、世代別に家庭の味としての思い出と絡まって賑やかな議論となった。原料の一部は、いずれも道内の醸造元に特注して製造しているとの話も聞くことができた。

前々回のジャム評価(道外選者より)

富良野ジャム・ハスカップ

●ブルーベリージャムより酸味が強く、プルーンにも似た味。ほかの果物とは違う、「ハスカップらしさ」をどう打ち出してゆくかが今後の課題。
●大変美味しいが、値段的に無理があるのでは。400〜500円が理想。
●フタの共済の文字はいらないですね。色もいま一つ。白もしくは他の淡い色で種類別にするのはどうでしょう。空きビンを活用している人はいますから。ビンもきれいだと嬉しいものです。
●これは洋なしのジャムでもいえることですが、甘さの問題があります。今の世の中は甘さが控えてあることが良いとされていますが、ジャムにはジャムの甘さがあると思います。あまり甘さを控えると、果物本来の旨みや香りが出てこないような気がします。また、甘さを控えるとペクチンのようなゲル化剤を使わねばならなくなります。ですから、ジャムというのは甘いものだという認識が必要だと思います。
●ヘルシー感のある味。パッケージからは、この味のイメージが広がらないので、フタの部分にコピーなどつけた方がいいかも。
●パン用のほか、ヨーグルトやケーキ材料にも向く。食感も良い。同種の別製品(有名ブランド)より高価だが、その分、納得の味。

北のえくぼ・いちごジャム
●大手A社のイチゴジャムに味・見た目ともに負けてしまっているため、ちょっと辛い点数をつけさせて頂きました。「いちごジャム」というのは非常にありふれた商品であるので、「北海道で採れた」という事を特徴づけるのが難しい。甘すぎるので、レモンを加えてさわやかにしてほしい。値段も高い。
●より自然に近く、とても良い。600円前後を期待したい。
●手作りらしい色合い。味も良し。あとは値段か?
●色が悪い。キャップカバーの緑は良いが、イチゴの色が悪いため映えない。
●イチゴらしさが残っていて、しかも糖度が適度で、なかなか良いジャムですね。資料によると、イチゴそのものの糖度が高いということですが、フレッシュ感もあって、これはデザートなど菓子の材料としても使える商品だと思いました。
●「いちご」ってアピールが見た目にも味にもあって良い。フレッシュ感がある。ビンの口が狭く、少し出しづらい。
●容器ラベルのデザインが垢抜けない(字体がバラバラ、レイアウトが下手、イラストが×、英文表記不要)。品種「きたえくぼ」をもっとアピールすべし。

坂口のパンにぬるきな粉スプレット
●「パンにぬる」というコピーが効いているが、パン以外のものに塗っても、色々なバリエーションが楽しめそう。パッケージのイラストもほのぼのしていて良いと思う。
●どうしても粉気を感じるので、もっと細かいバターのようになれば。
●北海道産丸大豆100%はいいですね。この際、「遺伝子組換えなし」の表示も希望します。
●栄養的にも値段的にも、とても良いと思いました。個人的にはピーナッツより好きです。
●果たしてこの商品が売れるのかというと、好みがかなり分かれると思います。これまで食べたことのないジャンルですから普及するのに難しいと思いますが、大豆栽培の復権が叫ばれていることですし、こうした努力は高く評価されるべきだとは思います。
●6個まとめ買いはしないと思います。(編注:カタログでは6個売りをうたっている)
●ヘルシー食品として注目度高いきな粉のスプレットはユニークで良いが、甘みが強い。油分が気になる。商品名を短く、フタ部分などラベルデザインを変更すべし(PHOTO、イラストが下手)。商品説明はまとめて側面に記載した方がよい。

富良野ジャム・洋なし
●まあまあおいしい。リンゴの砂糖煮にも似ている。「洋なしジャム」というのはあまり見かけないので、おもしろいアイデアだが、もう少しインパクトがほしい。
●山形の名産のためインパクトが弱いが、味が良いのでクチコミに期待。
●洋なしをジャムでいただけるのは、何となく贅沢な感じです。しかし、この分量で600円出して贅沢を買うかどうか…。難しいところです。
●ハスカップに較べると、全体としてレベル(ジャムの感じ)が低い。洋梨煮の感じがする。
●とてもおいしいと思いました。あまり一般的でない素材もおもしろいと思います。
●このジャムは、残念ながら味がボケているような気がしました。これはやはり糖度の問題ではないでしょうか。熟成させてからジャムにしたということですが、やはり糖度を控えめにすると味がボケると思います。本来ならレモンがきりっとさせる役割を担うはずですが、この商品を試食した限りでは、残念ながらあまり効いていないのでは、と思います。
●独自の甘みはチーズ、ヨーグルトなどへのトッピング向きか。固形分を生かして食したい。高価だが洋なしジャムは珍しい方なのでアピールするか。ただ、北海道=洋なしのイメージは薄い(ほかのベリー類などに比べて)。

総合評価
●4つの中では「きな粉」が一番気に入った。ジャムは、どれも似たり寄ったり。砂糖をなるべく抑えて、果物本来の「うまみ」を生かしてほしい。特に、いちごジャムはよほど創意工夫をしない限り、他者の製品との差別化をはかるのが難しい商品だと痛感した。
●ミニチュアビンで北のセットにして売れないか(フォーションのジャムのように)。
●酸味料など使わないジャムとはいえ、やっぱりちょっと高く感じてしまいます。「富良野に行ったらジャムを」となるには値段も無視できないでしょう。
●ジャム類は全国各地に手作り志向のこだわりモノ(特に高原リゾートブランド)が増えており、あえて"北海道らしさ"を追求、アピールするのは大変でしょう。まずは「味、高品質、鮮度」がベースだと……。果実モノのほか、野菜ジャム、スプレットものも伸びる可能性大と思われ、期待したい。「ジャム好き=メルヘン派」のイメージは古いので要注意。

 

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