トップへ

■〓■ 2005/04/04 ■〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓■
 
   ◆◆━◆◆ 北海道ビジネスセンターニュース ◆◆━◆◆
 
■〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓■ 北海道ビジネスセンター発行 ■〓■
 
≪内 容≫
 
【 1 】 サハリン企業ファイル
【 2 】 入札・引き合い
【 3 】 サハリンのニュース全文
 
===========================================================
 
【 1 】 サハリン企業ファイル《No.218》
 
□(有)「パルスノフスキー製材コンビナート」
 サハリンとクリルの市場に挽き材、パルプ材、漁船用の材料、ダーチャ建設用の資
材、住宅や公共の建物の建設で使う丸太を供給するほか、3種類の製材用材木とパル
プ材を輸出している。
http://www.hit-north.or.jp/hbc/kaiin/j-kensetsu.htm#218
 
===========================================================
 
【 2 】 入札・引き合い
 
------------------------
[1]S-2 住居・オフィスコンプレックスの建設入札告示(4/1号外・再掲)
 
 沿岸コンプレックスにおける住居・オフィスコンプレックスの建設に関する告示に
ついて
 
 「サハリンエナジー」社は、3月30日付の「グベルンスキエ・ベドモスチ」紙上
で、サハリン-2プロジェクトにおける事前資格審査および入札実施に関する告示を
行った。本件に関する内容は以下の通り。
 
<内  容>
 ノグリキ村から約70qに位置する沿岸コンプレックスにおける住居・オフィスコン
プレックスの建設および設備の備えつけ
 
・労働者160人用の住居
・職員50人用の管理およびオフィス用建物
・災害係の配置場所および訓練実施用建物
・救急診療所
・家具および機器(オフィス用家具および救急診療所の機器は除く)
・調理室および食堂
・商店(食料品、生活必需品)
・余暇を過ごす場所(テレビ室、ゲーム室、トレーニングルーム)
・暖房および換気システム、補助システム(予備発電機および沿岸コンプレックスの
 工学システムの取り付け)
・防御柵、守衛室
・駐車場、歩道(縁石を含む)、街灯および景観用建物
 
※40年間の使用に耐えうるもの。沿岸コンプレックスでの建設作業を最小限にするた
 めに、組立て済みブロックよりなるモジュール構造を採用する予定。
 
<契約内容>
・設計、物資-技術の供給、製造、輸送、設置および完成したコンプレックスの運転
 開始
・会社からの許可、ライセンスおよび承諾の取得
・コンプレックス建設期間中、請負人および下請人用の一時的な当直用宿舎の建設お
 よび運営
 
<申込期限> 2005年4月10日
 
申込先等連絡先は、事務局までメールでお問合せください。
hbc-info@hit-north.or.jp 
 
===========================================================
 
【 3 】 サハリンのニュース全文
 
------------------------
【経済関係:サハプロ】
 
□経済(石油ガス)/極東/05.03.24/レグヌム.Ru□
 天然資源省と経済発展・商業省は2005年に入札を行う地下資源鉱区リストを承認し
た。2005年は原油やガスを含む180鉱区が入札に出される。そのうち4件は大陸棚、38
件は固形の資源が含まれる鉱区だ。新しい連邦地下資源法の承認後3ヵ月で大陸棚の4
鉱区(バレンツ海大陸棚、サハリン-3、マガダン-1、マガダン-2)が入札に出され
る。2005年8〜9月にはネネツ自治管区の6つの油田とガス田と中央ホレイウェルスコ
エの4ブロックが入札に出される。2005年5月にはサハ共和国のチャヤンディンスコエ
原油・ガス鉱区、11月にはサハ共和国のベルフニェビリュチャンスコエ原油・ガス鉱
区が入札に出る。
 
□経済(石油ガス)/極東/05.03.25/投資誘致通信社□
 3月23日、(株)「ガスプロム」ミラー会長とハバロフスク地方イシャエフ知事がモ
スクワで会談した。会談では「ガスプロム」とハバロフスク地方との協力協定と、サ
ハリン〜コムソモーリスク・ナ・アムーレ〜ハバロフスクのガスパイプライン建設事
業への「ガスプロム」の参入が話し合われた。ミラー会長とイシャエフ知事はサハリ
ンから大陸へのガスパイプライン建設は東シベリアと極東でのガスの一元的な生産、
輸送、供給システム作りに関する国家プログラム実現の第1歩であることを強調し
た。国家プログラムは現在、連邦の担当省と「ガスプロム」が最終的なまとめを行
なっている。またミラー会長とイシャエフ知事は、ガスパイプラインはロシア東部の
経済を浮揚させるきっかけとなると話した。
 
□経済(石油ガス)/極東/05.03.25/投資誘致通信社□
 コムソモーリスク・ナ・アムーレ〜ハバロフスクのガスパイプラインは(株)「ロス
ネフチ・サハリンモルネフチガス」が管理するサハリン〜コムソモーリスク・ナ・ア
ムーレの延長だ。ガスパイプライン建設は1999年にロシア政府が承認したサハリン
州、ハバロフスク地方、沿海地方の連邦ガス化プログラムに沿って行われている。建
設工事は2001年から行われている。全長は502キロ。2005年3月1日現在、工事は約300
キロまで終わった。ガスパイプラインの稼動開始は2006年第3四半期の予定だ。サハ
リン〜コムソモーリスク・ナ・アムーレ〜ハバロフスクのガスパイプライン建設の発
注者は(株)「ダリトランスガス」。「ダリトランスガス」は2000年に設立され、創設
者は(株)「ロスネフチ」、(株)「ロスネフチ・サハリンモルネフチガス」、連邦国家
財産管理省、ハバロフスク地方、サハリン州、沿海地方の行政府。
 
□経済(大陸棚)/サハリン州/05.03.21/投資誘致通信社□
 (株)「ソフコムフロート」は2007年からサハリン-2の液化天然ガスの輸送業務を始
める計画だ。この件についてはこのほど開かれた役員会議で戦略的重要性が確認され
た。「ソフコムフロート」の経営陣は、「ガスプロム」と調印した液化天然ガス輸送
に関する戦略的パートナーシップ協定の枠組みで、「ガスプロム」との具体的なプロ
ジェクト策定を急ぐことにしている。
 
□経済(大陸棚)/サハリン州/05.03.24/投資誘致通信社□
 「インターファクス」通信は、「サハリン・エナジー」と「広島ガス」がサハリン
から日本への液化天然ガス売買長期契約をもうじき締結すると報じている。契約は
2008年から20年間で、FOB条による引き渡しで年間20万トンを購入するというものに
なりそうだ。
 
□経済(大陸棚)/サハリン州/05.03.25/ボストーク・メディア□
 「沿海海洋船舶」のタンカー「スバボードヌィ」が「ビチャズ」用のディーゼル燃
料の運搬を終え、ナホトカ港へ戻った。同船を傭船している(有)「サハトランスブン
ケル」は「スバボードヌィ」を高く評価している。
 
□経済(大陸棚)/サハリン州/05.03.28/投資誘致通信社□
 ハバロフスク中央地区裁判所は、デカストリ港での原油ターミナル建設で国家鑑定
委員会が出した鑑定結果は無効であると認めた。これを受け原告の(株)「ロスネフ
チ」は、デカストリ港で新たに環境鑑定を行なう用意があることを明らかにした。裁
判所の決定によると、国家鑑定委員会の結果をまとめる際、ターミナルが建設される
チハチェワ湾の水産資源の評価が不適切だった。水産資源の再生産と保護を行う「ア
ムールルィブボド」によると、湾全域がニシン、コマイ、カレイの産卵場所だ。
 
□経済(大陸棚)/サハリン州/05.03.31/投資誘致通信社□
 3月30日の記者会見で「サハリン・エナジー」クレイグ社長は、2005年中にプリゴ
ロドノエの工場で生産される液化天然ガスの販売先を100%確保する予定だと述べ
た。現在、960万トン中650万トンの売買契約が結ばれている。「サハリン・エナ
ジー」では日本、韓国、北米の需要家のほか、中国の需要家とも協議を行っていると
話した。
 
------------------------
【経済関係:一般】
 
□経済(観光)/サハリン州/05.03.21/投資誘致通信社□
 サハリン州行政府国際対外経済・地域間交流委員会ロコトフ副委員長は、サハリン
とクリルの観光振興について研究者らを招いて会議を開いた。ロコトフ氏は、サハリ
ン州行政府はサハリン観光について包括的に研究する必要があると考えていると述べ
た。というのは州の観光産業振興の戦略を定めるにはしっかりとした科学的調査が必
要だからだ。特にサハリン観光は沿海地方やハバロフスク地方といった近隣の地方と
の競争にさらされている。沿海地方やハバロフスク地方には観光客誘致に有利な自然
や地理的条件がある。これらの地方はサハリンよりも動植物が豊富で、インフラが発
達し、歴史的、文化的な名所が多い。そんな中でサハリン州が観光地として世界に認
知され、観光資源の競争力を上げるには、国家的なアプローチが不可欠だ。また観光
業には様々な分野が関わってくる。例えば国際法、税法、土地、関税、自然保護、消
費者の権利保護、国家安全保障などだ。このように、観光を考えるには観光産業の総
合的な性格を踏まえた科学的裏付けが必要だ。ロコトフ氏は、まず国と地方の法的基
盤を研究し、これらの法令がサハリンで策定される観光プロジェクトを促進するのか
妨げるのか見極める必要があるとしている。会議に出席した研究者らも、観光振興へ
の投資額や、今後の観光のあり方を考えるためにも科学的裏付けは必要だと述べた。
 
□経済(観光)/サハリン州/05.03.25/サハコムニュース□
 極東国際観光展「ダリツアー2005」が2005年4月7〜8日にウラジオストクで開催さ
れる。サハリン州からは複数の企業が合同で出展する。以前は企業が個別に出展し自
社のPRだけを行なっていたのだが、昨年から合同で出展するようになった。今年も昨
年に引き続きサハリンとクリルを紹介する合同のコーナーを設けてサハリン観光をPR
する。今回は「アミスト」、「サハリンツーリスト」、「ダイビング・クラブ」が出
展する。
 
□経済(観光)/サハリン州/05.03.25/レグヌム.Ru□
 「中小企業支援センター」ビユーノワ氏はマラホフ知事に、サハリンに観光用の遊
歩道を作ることを提案した。近くサハリン州行政府に調査などを担当する特別委員会
を設ける。
 
□経済(人材育成)/サハリン州/05.03.15/サハリン州行政府□
 3月18日、サハリンの日本センターで、これまでに開催したセミナーの総括と
2005〜06年の業務内容が協議される。サハリンの日本センターは1996年に開設され、
これまでに1,822人が各種の経済セミナーを受講した。また日本語講座の受講者は136
人を数える。経済セミナーや日本語講座の成績優秀者は「経済協力プログラム」の枠
組みで訪日研修にも参加している。
 
□経済(貿易)/サハリン州/05.03.16/サハリン州行政府□
 経済発展・商業省の貿易・税関業務国家規制部は3月末に国境地域の貿易業務の担
当者を集めて全国会議を開く。これにはサハリン州行政府からも出席する予定だ。州
は国境協力問題に関する様々な作業部会や協議会に積極的に参加している。全国会議
に先立ちサハリン州では専門家が州提案をまとめ、経済発展・商業省などに送付して
いる。今後改善や取り組みが必要な事項として州行政府国際対外経済・地域間交流委
員会ルカベツ委員長は、1)国境地域の地位を規定する法基盤の改善、2)連邦法「ロシ
ア連邦における国境協力について」の採択(「国境地域」の概念、役割、連邦との関
係を規定)、3)連邦からの財源を含む中央と地方の予算間関係の規定、4)国境警備
隊、税関、地方自治体との協力推進(施設近代化、人材育成、税関の業務改善)、5)
国境交通の整備を挙げている。
 
------------------------
【運輸関係】
 
□運輸(鉄道)/サハリン州/05.03.21/ボストーク・メディア□
 (株)「ロシア鉄道」ファデーエフ社長はハバロフスクでの会議で、サハリンでの広
軌化工事が本格的に進んでいると述べた。「サハリン鉄道」再建にはすでに約30億
ルーブル(約120億円)が費やされ、2005年にはさらに30億ルーブル(約120億円)が
投資される予定だ。ファデーエフ氏は、広軌化は鉄道経営で経済的にメリットが大き
いと指摘した。
 
□運輸(鉄道)/サハリン州/05.03.21/ボストーク・メディア□
 (株)「ロシア鉄道」ファデーエフ社長はハバロフスクでの会議で、サハリンと大陸
を結ぶ橋の建設は国の最高幹部が決める問題だと述べた。国が建設を決めれば「ロシ
ア鉄道」も事業に参加する用意があるとしている。サハリンと大陸を結ぶ橋やトンネ
ルの建設を巡っては、高い建設コストが問題となっている。専門家によると最も費用
が安い橋の建設でも40億ドル以上はかかる。このためワニノ〜ホルムスクの連絡船の
利用を促進する方が経済的だと指摘されている。因みにこの連絡船では毎回20両の鉄
道車両が運ばれている。
 
□運輸(鉄道)/サハリン州/05.03.22/サハコムニュース□
 3月22日、サハリン州マラホフ知事と(株)「ロシア鉄道」ファデーエフ社長が会談
した。会談ではサハリン州経済と「サハリン鉄道」の展望が話し合われた。マラホフ
知事は今後の石油ガス開発事業と鉄道への需要について説明した。また「サハリン鉄
道」再建工事に大きな投資が行われていることを、州知事として歓迎すると述べた。
そして「サハリン鉄道」の貨物輸送業務に潜在的な顧客を呼び込むことが州行政府の
課題だと述べた。さらにマラホフ知事は、「サハリン鉄道」のサービスの質がサハリ
ンへの観光客誘致の成否を大きく左右することになると述べた。
 
□運輸(鉄道)/サハリン州/05.03.22/ボストーク・メディア□
 3月21日、(株)「ロシア鉄道」ファデーエフ社長は極東視察の一環でユジノサハリ
ンスクに来た。サハリンでは「サハリン鉄道」の新しい所長、セルゲイ・ティシキン
氏を鉄道職員に紹介する。このほか滞在中には広軌化工事の現場を視察する。
 
□運輸(鉄道)/サハリン州/05.03.22/ボストーク・メディア□
 サハリン州マラホフ知事と(株)「ロシア鉄道」ファデーエフ社長が会談した。会談
で2人は、サハリンでの貨物輸送料金を引き下げたことで貨物増に繋がったと評価し
た。料金値下げ後、2004年は「サハリン鉄道」の貨物輸送量が30%増え、2005年1〜2
月では24%増えた。
 
□運輸(鉄道)/サハリン州/05.03.22/ボストーク・メディア□
 (株)「ロシア鉄道」ファデーエフ社長はサハリンで記者会見し、「ロシア鉄道」は
タンク車によるサハリンからの液化ガス輸送に、将来的に参入することもあると述べ
た。この際、輸送先は中国になるだろうと述べた。また記者会見に同席したマラホフ
知事は、サハリンで採れるガス全体の最大10%が中国へ鉄道輸送される可能性もある
と述べた。
 
□運輸(鉄道)/サハリン州/05.03.22/ボストーク・メディア□
 (株)「ロシア鉄道」ファデーエフ社長は、「サハリン鉄道」の再建工事は2007年末
までに終わるだろうと述べた。ファデーエフ氏によると、工事はすべて計画通り進ん
でいる。「サハリン鉄道」の再建工事は2003年夏に始まった。「ロシア鉄道」は2年
でこの事業に23億ルーブル(約92億円)を投じたが、2005年は単年で同額を投資する
予定だ。事業総額は155億ルーブル(約620億円)。ファデーエフ氏はまた、既存施設
の近代化の一方、車両編成の更新も行なわれていると述べた。ファデーエフ氏による
と、「サハリン鉄道」再建事業の投下資本回収には9〜12年かかる。再建事業が終わ
れば運行経費は年間平均3億7,000万ルーブル(約14億8,000万円)節約でき、車両の
回転も10〜12時間短縮でき、スピードアップが図れる。このほか再建計画では橋、ト
ンネル、パイプなどの再建も含まれている。計画の第1段階では施設の大規模修理と
再建工事が行われ、広軌レールの上部構造の敷設開始はノグリキ駅から2005年夏頃に
始まる予定だ。
 
□運輸(鉄道)/サハリン州/05.03.23/投資誘致通信社□
 (株)「ロシア鉄道」ファデーエフ社長は「サハリン鉄道」近代化事業は順調に行っ
ていると述べた。2005年には新たに130キロが広軌化される。2005年の再建工事には
27億ルーブル(約108億円)が投資される。
 
□運輸(鉄道)/極東/05.03.18/ロシア地域□
 3月21日、(株)「ロシア鉄道」ファデーエフ社長が「極東鉄道」職員に新しい所長
を紹介した。「極東鉄道」の新所長に就任したのはミハイル・ザイチェンコ氏。ザイ
チェンコ氏はこれまで「サハリン鉄道」の所長を務めていた。
 
□運輸(鉄道)/極東/05.03.21/ボストーク・メディア□
 3月21日、(株)「ロシア鉄道」ファデーエフ社長がハバロフスクでの会議に出席し
た。その席で「極東鉄道」と「サハリン鉄道」は海産物輸送の手本を示すべきだと述
べた。ファデーエフ氏は、ロシア東部の鉄道は「海産物輸送の最高の技術を持ってい
るはず」だが、「今のところは保冷車の利用率が低い」と指摘した。ファデーエフ社
長は「極東鉄道」と「サハリン鉄道」はハバロフスク地方、沿海地方、サハリン州の
行政府と協力して問題解決する必要があるとしている。
 
------------------------
【漁業関係】
 
□漁業(事故)/サハリン州/05.03.23/サハコムニュース□
 3月23日、択捉島別飛で(株)「レイドボ」の水産加工場(約5,000平方メートル)が
全焼した。これにより同工場にあった冷蔵設備も焼失した。クリル地区国民防衛・非
常事態局によると、火事の通報があったのは午前11時頃だった。加工場は稼動してい
なかったため人はいなかった。工場には約3トンのアンモニアがあり有毒ガスの発生
が心配された。このため地域住民(800人)に対し避難指示が出た。これにより生
徒、園児、近所の住民が避難した。火事による損害は約1億ルーブル(約4億円)と見
られている。
 
------------------------
【社会関係】
 
□社会(環境)/サハリン州/05.03.22/サハリン・テレビ□
 コルサコフで開かれた公聴会で住民から、プリゴロドノエの液化天然ガス製造工場
で使う桟橋の建設工事を直ちに止めるよう要求が出された。「サハリン・エナジー」
では当初、桟橋工事に伴う浚渫で800立方メートルの土砂が出ると言っていたが、実
際には200万立方メートル以上になる。この大量の土砂はアニワ湾の海底に投棄され
ることになっており、この水域の急速な環境悪化が心配されている。桟橋工事は2004
年に始まり、すでにシシャモの産卵場所が完全に壊された。このため住民は公聴会で
「サハリン・エナジー」が浚渫工事を止め、環境基準に合った新しい計画に基づいて
工事を行うよう求めている。
 
□社会(教育)/サハリン州/05.03.17/オルタナティブ・テレビ・サハリン□
 韓国・アンサン市からユジノサハリンスクの第9、第11中学校にコンピューターが
10台ずつ寄贈された。これはサハリンに住むサハリン残留韓国人の子孫に対する人道
支援の一環だ。第9中学校の生徒数は700人で、そのうち半数は戦時中などに強制的に
サハリンへ連れてこられた韓国人の孫や曾孫に当たる。
 
□社会(公共サービス)/サハリン州/05.03.24/投資誘致通信社□
 サハリン州で石炭産業監督業務グループが会議を開き、石炭産業の2004年の業績や
2005年の計画を話し合った。このうち(有)「ムガチウーゴリ」、「チフメネボ・ウー
ゴリ」、「トマリウーゴリ」、(株)「ソスナ」の業績について、(有)「石炭管理会
社」アマンバエフ社長が報告した。それによると2004年はまずまずの業績で、州内だ
けでなく、国内外へも石炭の出荷が行なわれた。また現在、サハリン産石炭の輸出に
ついて中国、韓国との話し合いが進んでいる。石炭産業監督業務グループはアマンバ
エフ氏に対し、サハリン産石炭4万5,000トンの出荷契約をカムチャツカと結ぶことを
目標に挙げた。一方、改善を要する点としては需要家の未払い問題の解決が挙げられ
た。サハリン州の自治体は石炭代合計2,200万ルーブル(約8,800万円)を滞納してい
る。このほか石炭産業監督業務グループは「石炭管理会社」に対し炭田の地質調査の
実施を求めた。また州行政府燃料エネルギーコンプレクス・住宅公共サービス部に対
しては、連邦地下資源利用局地域局と協力し、地質調査予算について連邦に働きかけ
るよう求めた。このほか2005年7月1日までに「ソスナ」従業員への給料未払い問題を
解消すること、2005年の石炭企業の赤字解消、石炭企業の税金滞納の解消に取り組む
よう求めた。
 
□社会(事件)/サハリン州/05.03.18/オストロワ□
 プリゴロドノエで働く日本人2人がユジノサハリンスクからの帰り道に白タクの運
転手に襲われて金品を奪われた事件で、コルサコフ内務局犯罪警察カルタペンコ署長
代行は容疑者の1人を逮捕したと発表した。もう1人の容疑者も特定されており、現在
行方を追っている。カルタペンコ氏はこのような事件を未然に防ぐためにも、外国人
は社用車か正規のタクシーを利用するよう注意を喚起している。
 
□社会(事故)/サハリン州/05.03.24/イタル・タス□
 択捉島の水産加工場で起きた火災による損害額は100万ドル以上に上る。この火災
で工場の近代的な加工施設は全焼し、地元の別飛(レイドボ)の住民の多くは職場を
失った。火災の原因を調査するためユジノサハリンスクから国民防衛・非常事態省サ
ハリン州本部の調査官が択捉島に来ている。この工場の所有者は「ギドロストロ
イ」。1日の処理能力は300トン。工場面積は1万平方メートル。工場にはサケ・マス
のカッティング、イクラの加工に使う外国製の設備が入っていた。出火当時、工場は
次の漁への準備中で、中には作業員が数人いただけだった。火災発生後、作業員はす
ぐに外へ逃げ、ケガ人は出なかった。この工場では漁期には交替で150人以上が24時
間体制で働いていた。
 
□社会(事故)/サハリン州/05.03.24/サハコムニュース□
 択捉島の(株)「レイドボ」水産加工場で起きた火災の原因の調査が始まった。24日
には調査のためユジノサハリンスクから調査官が到着した。未確認の情報によると、
火は変圧変電施設から発生し、建物全体に燃え広がった。出火当時、建物ではライン
組立作業が行なわれていた。火事で3,000平方メートル以上が延焼したが、ケガ人は
いない。この工場は1996年に建てられ、極東で最も近代的な加工場の一つと言われて
いた。工場ではスケソウタラ、タラ、サケ・マスの加工を専門に行なっていた。工場
はこのほど再建され、原料魚の処理能力は1日150トンだったのが260トンに増えた。
従業員数は季節により400〜700人。サハリン州行政府によると、この火災による損害
は1億ルーブル(約4億円)以上に上る。
 
□社会(保健)/サハリン州/05.03.15/サハコムニュース□
 3月15日、サハリン州はインフルエンザの流行のピークを超えた。先週発生したイ
ンフルエンザやウィルス性の風邪の患者は3,059人で、うちインフルエンザ患者は143
人だった。
 
------------------------
【政治関係】
 
□政治(土地)/極東/05.03.22/極東管区大統領全権代表部□
 土地税の新たな課税方法導入を来年に控え、極東管区では土地を国家台帳に登録
し、評価額の証明を作成する作業が続いている。ロシアでは農地や工業用地など用途
によって土地が8種類に分類される。このうち全ての評価が終わったのはユダヤ自治
州で、ハバロフスク地方、コリヤーク自治州、カムチャツカ州、マガダン州はもうじ
き評価が終わる。作業が遅れているのはアムール州、沿海地方、サハリン州、チュク
チ自治管区などだ。土地の評価額証明の作成はユダヤ自治州で100%終わり、マガダ
ン州で81%、ハバロフスク地方で66%終わった。サハ共和国では14.8%、沿海地方で
は11.2%、アムール州では7.5%だ。サハリン州、チュクチ自治管区、コリヤーク自
治管区は証明作成にはまだ着手されていない。証明作成の遅れは予算不足が原因だ。
2004年、サハリン州では当初560万ルーブル(約2,240万円)が出る予定だったが、結
局予算は付かなかった。沿海地方では430万ルーブル(約1,720万円)の予定が100万
ルーブル(約400万円)、アムール州では650万ルーブル(約2,600万円)の予定が162
万ルーブル(約648万円)だった。土地の新しい課税システムの導入で税収は1.5〜
1.7倍に増えると期待されている。例えばハバロフスク地方では2004年が121万1,800
ルーブル(約484万7,200円)だったのに対し、2006年には181万7,700ルーブル(約
727万800円)と算出されている。
 
 
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
   北海道ビジネスセンター(ユジノサハリンスク市)
    TEL:7-4242-46-36-01/FAX:7-4242-46-36-00
   北海道サハリンビジネス交流支援協会事務局(札幌市)
    TEL:011-222-3669/FAX:011-222-4105
    < hbc-info@hit-north.or.jp >
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃「北海道ビジネスセンターニュース」の全文または一部を、会員、┃
┃賛助会員以外に、当協会の許可なく通知することを禁止します。 ┃
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛

BACK